通信制高校の学費

気になる通信制高校の費用

通信制高校

単位取得に必要な学費

通信制高校に通う為には全日制の高校と同じように学費が必要となります。 毎日何時間もの授業を受けるわけではありませんが、さすがに全て無料で高校卒業させてくれるほど甘くはありません。 全日制の高校よりもずいぶんと安く済ますことは可能ですが、それでも一定の金額はかかるということを覚えておきましょう。 通信制高校では授業料という形ではなく、1つの単位ごとに学費がかかります。全日制高校と同じように公立と私立の通信制高校が存在し、それぞれ必要になる学費も違ってきます。 当然公立よりも私立のほうが高額になり、1単位にかかる学費は公立で300円~1,000円程度、私立ですと8,000円~10,000円程度になります。 卒業までに必要な学費は、この単位当たりの金額に74をかければ算出されます。 学費の安い公立の通信制高校なら、3年間で3万円もあれば卒業までの学費に充分であると計算されます。 私立の学費が高いのは全日制も通信制も同じで、もし1単位に1万円必要な私立の通信制高校へ入学するのであれば、卒業に必要な74単位を取得するのに74万円の学費を用意しなければならなくなります。 授業料はもちろん安いほうが嬉しいのですが、通信制高校へ行こうという人の多くは授業料に惹かれているわけではありません。 全日制にはないシステム、毎日の登校や大人数での授業に苦痛を感じたからこそ、負担の少ない通信制高校への入学を決めた人が多数です。 ですので学費の高い安いだけで学校選びをせず、生徒に与えられる環境も考慮してどの学校がいいのか判断しましょう。

学費が安い学校

学費だけで比べると公立の通信制高校はとても安くなっており魅力的にみえますが、学費の安い学校=安く高校卒業できる学校というほど単純なわけではありません。 通信制高校に通う生徒はなにかしらの問題を抱えている者も多く、そんな生徒を上手にサポートしてくれる教師がいるかどうかで、卒業まで続けられるかが決まると言っても過言ではないのです。 よく聞く話では、公立では先生との交流が少ないという事です。通学をしないのが基本の通信制では、そのこと自体にはなんの問題もないどころかとても当たり前のことのように思えます。 しかしそうなると高校で学ぶ勉強を全て自分の力で、教師の力に頼らず自宅学習をするような形になってしまいます。 それが通信制高校の本来の姿であり、学校の姿勢はそれで正しいのですが、昔のように勤労学生が高校卒業を目指すための通信制ならともかく、 全日制で挫折した生徒の受け皿としての通信制では、この環境で卒業まで頑張れる生徒がどこまでいるのか甚だ疑問です。 先生との交流がほとんど無いとしても、十分なサポートが受けられないような環境では強い意思を持っていなければ、卒業までそれを続けることができないでしょう。 その点を考えると学費の安い公立よりも、学費は高いけれどもある程度生徒のサポートをしてくれる私立の方が良い選択となるかもしれません。 いくら学費が安くても卒業まで続けられなければ意味はありません。 全日制高校に挫折した人が通信制高校で無事卒業することを目標にするのであれば、どこまでのフォローをしてくれるかも考慮して学校選びをしましょう。

74単位分の学費

通信制高校では74単位を3年間かけて取得することで高校卒業が可能です。 この74単位は卒業に必要最低限の単位数ですので、もしもやる気があれば75単位以上を取得することもできます。 卒業することだけが目標なら74単位取得を目指せばよいので、高校無償化で対象となるのも74単位分です。 高校無償化での通信制高校の扱いは、1単位ごとに支給される金額4,812円、これに卒業に必要な74をかけた金額になります。 それを超える75単位以上の分は対象外となり、自分で負担することになります。 高校無償化といえど卒業に必要以上の単位までは面倒を見てくれるわけではなく、74単位以上の取得を狙うのであれば学費を負担する覚悟が必要なのです。 公立ならばこの支給額で学費は全てカバーできるでしょうし、私立であれば1単位の金額を調べてそこから支給される4,812円を差し引いた金額が、生徒側が用意することになる1単位あたりの学費になります。 単位当たりの差額が2,000円なら、2,000円*74単位で148,000円の学費が卒業までにかかるということです。 また高校無償化も所得制限が設けられておりますので、年収910万円以下の世帯のみが支給される対象となっています。 親の収入が子供の学力に影響するため、その格差をなくそうという考えからこうした仕組みになったようです。